見知らぬ海へ (講談社文庫)



見知らぬ海へ (講談社文庫)
見知らぬ海へ (講談社文庫)

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隆慶一郎の作品を初めて読みました

隆慶一郎の作品を初めて読みました。
小気味良いテンポと展開の鮮やかさで読ませる作家との印象を持ちました。
また、エンターテインメントとして面白く読ませていただきました。

著者の構想では、この物語がさらにふくらみ、雄大に展開されようとしていただけに
絶筆は残念です。

しかし、隆ワールドの壮大さを予感させつつ、堪能させていただきました。

残念なわけ

 隆氏の作品は、主に「権力に抗して自由を守ろうとする人間たち」に焦点を当てて書かれていることは周知のことと思われる。そこで、必然的に徳川幕府に対しては反抗的な態度を取る主人公が多くなる。ところがこの作品の主人公向井正綱は後年徳川家の水軍大将として著名となる人物である。
 やむをえない理由(主家および自家の断絶)があるとはいえ、ある意味主家を見限って権力に迎合した主人公を、隆氏がどう描くのか見てみたかった。
 大変残念である。
戦国エンターテイメントならやはりこの人!

隆慶一郎氏はもともとシナリオ作家というだけあって、読んでいて

そのビジュアルが浮かぶあたり、さすが映像の見せ方、引き方を熟知していると思わされる作品。本書の舞台は戦国まっさかり。戦国武将の活躍談を描いた作品は、あまたの作家が手掛けているが(それだけどの作家も書きたくなる、エピソードに事欠かない時代なのだろう)、海戦を題材に、海という“生き物”と侍という生き物を生き生きと読ませる技はさすがだ。夭折されたのがつくづく惜しまれるが、氏のエンターテイメント術にはまるのは心地良いものだ。「鬼麿斬人剣」や「一夢庵風流記」など、続けざまに手を出す事必定である。とにかく痛快!!



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